返信先: 男女骨格

ホーム Question&Answer 質問コーナー 男女骨格 返信先: 男女骨格

#2105
池田拓未
キーマスター

回答させて頂きます^^

"股関節"に着目して一つだけ私が臨床で意識しているものをお伝えできればと思います。

まず股関節の代表的な性差といえば、寛骨臼・大腿骨の形態です。寛骨臼・大腿骨の前捻角は男性よりも女性で約3〜5°大きいです。
そしてこれらの前捻角増大では股関節の被覆率を高めるために、股関節の外旋可動域が減少し、内旋可動域が増加する傾向にあります。

つまり、長さ張力曲線を考えると、"股関節外旋筋力は低下"します。

ここまでの流れは一般的かと思いますが、私自身この「大腿骨前捻角の増大=股関節外転筋力の低下」について常に疑問視しています。
どういうことかというと、その人の股関節回旋中間位で外旋筋力を測定(MMT)すると、それほど5レベル獲得できている人はいます。MMTの測定方法はあくまで見かけ上の股関節回旋中間位ですので、その人本来の中間位ではありません。裏を返すと、股関節回旋中間位を取ることができればその人の外旋筋力は上手く使えるということです。

正確にその人の股関節回旋中間位を取ることはかなり難易度が高いかと思いますが、見た目上やや内旋位がその人にとっての中間位である可能性が高いです。まずはそのポジションにて諸動作を反復練習し、中間位を意識させることで、おのぞと外旋筋力も上手く使えるようになると考えています。ですので、闇雲に外旋筋力強化を行うのではなく、ひたすら運動学習を目的に動作練習を行うというのもありかもしれません。

幅広い解釈をするための引き出しの一つとして捉え、参考にして頂けると幸いです!