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回答させていただきます。
結論としましては、【改善するか否かはアーチ低下の原因次第】と考えられます。
骨格筋が原因であれば、アプローチの必要性が高いです。↓↓
では、基礎から少しまとめます。
横アーチは3つのレベルで構成されています。
【中足骨レベル】頂点は第2中足骨頭
骨:第1~5中足骨頭
靱帯:深横中足靱帯
筋肉:母趾内転筋横頭
【楔状骨レベル】頂点は中間楔状骨
骨:楔状骨、立方骨
靱帯:楔間靱帯、楔立方靱帯
筋肉:長腓骨筋
【後足部レベル】
骨:舟状骨、立方骨、踵骨
靱帯:舟立方靱帯
筋肉:後脛骨筋
これらのうち、アーチ低下の原因がそれぞれのレベルにある骨格筋の筋力低下であれば、改善の可能性があります。
横アーチには、後脛骨筋と長腓骨筋が重要とされています。クロスサポートメカニズム(足関節底屈時の安定性)としても有名ですね^_^
後脛骨筋は、楔状骨と中足骨や立方骨に停止しています。
長腓骨筋は、内側楔状骨、第一中足骨底に停止します。この二筋の腱は、足底で交差するとされています。
ある報告では、長腓骨筋の牽引時に横アーチが高まり、その作用は後脛骨筋の牽引が伴うと更に増強するとされています。
扁平足の場合の立脚後期の蹴り出し時には、後脛骨筋の活動が増加し、長腓骨筋の筋活動が低下すると言われています。つまり、長腓骨筋の弱化を後脛骨筋が代償しているというわけですね。
これらの報告からも、やはり骨格筋の【筋活動】によるアーチ低下はあると考えられます。
【アプローチ】
【①足部内在筋の訓練】
内在筋訓練で、静的立位での縦アーチ長および横アーチ長を短縮した。↓
と報告されています。方法は以下のリンクをご参照ください。
https://www.google.co.jp/amp/s/ci.nii.ac.jp/naid/130004692886/amp/ja
【②足部肢位を意識したカーフレイズ】
長腓骨筋は外返し、後脛骨筋は内返しの作用があります。そのため、カーフレイズでの荷重位を変化させることで、弱化している方の筋を優位に強化することが可能です。
歩行中の蹴り出しにおいて、母趾で蹴り出しているか?外側優位の荷重となっていないか?を確認したうえでのアプローチもポイントです^_^
臨床では、床面を柔らかい素材にしたままカーフレイズをしています。そうすることで、内外反のどちらに動きやすいかわかりますし、内外反しやすいのでそのままエクササイズとして有用です!
この報告も、カーフレイズと蹴り出しについて研究しているため、ぜひご一読ください^_^↓
https://ir.lib.hiroshima-u.ac.jp/files/public/1/19828/20141016134239909453/JHSHU_6(1)_58.pdf