返信先: 膝蓋上嚢の臨床的考察について

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#4680
池田拓未
キーマスター

回答させて頂きます!

おっしゃるように、膝蓋上嚢は様々なことが起因して滑走不全を起こすと思います。シンプルに膝蓋上嚢が十分に動けない、あるいは動かしていない環境が作られると最悪の場合、癒着に陥ってしまいます。

膝蓋上嚢の介入の順番については、正直なところ患者さんによって全く異なるというのが実際のところです。1番重要なのは、膝蓋上嚢の滑走不全が起きていしまっている、あるいは起きてしまいそうな部分をまずは改善することです。

例えば、関節水腫が原因なのであれば、まずは関節水腫の改善を、伸展制限が原因なのであれば、まずは伸展制限の改善をといったところです。

よくパテラセッティング時に大腿部を持ち上げて、深層の滑走を促すような操作が様々な文献に記載されています。勿論、私自身も行っています。

ただし、これはあくまで膝蓋上嚢の滑走不全の悪化を防ぐための操作だと捉えています。結局のところ、伸展制限が改善されなければ、関節水腫が改善されなければ同じことが起きてしまいます。

ですので、ここでお伝えできることとしては患者さんによって異なるというのが結論で、大まかな流れとしては、

主原因を改善する→改善中は徒手操作や出来る範囲の運動療法でさらなる悪化を防ぐ という形で考えています^^

お答えになっていますでしょうか??