返信先: 肩関節前方挙上、外転時の上腕外側部痛について

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#4932
池田拓未
キーマスター

介入お疲れさまでした!

なかなか測定肢位が取れないということで、重要な菱形筋や僧帽筋中下部の機能が把握しきれない感じですね..
ここは今後も肩関節の動きのなかで、肩甲骨がどのような動態を示すかを確認していく必要がありますね。

MMT上は前鋸筋も5を獲得できているようですが、体幹筋と協調的に働いているか?という点ではまだ少し怪しいかもしれません。
ここに関して個人的によく行う評価は elbow push test です。端座位(ベッドを高くして、足を浮かせる)の状態で、腕を組み(両方の肘を支える)、検者は片側の肘を長軸方向に抵抗をかけ、その際の支持性をみるというものです。MMTは5でもここで左右差が出ることは多々あるので、また確認してみると、新たなヒントを得られるかもしれません。

また上肢挙上時に肩甲骨を固定するとどうか?徒手誘導するとどうか?も確認しておくと良いかと思います。肩甲骨周囲筋の固定性を改善すればよいのか、STの可動性を改善すればよいのかというヒントになります。

疼痛部位については、以前にも少しお話したように、炎症が絡んでいると、すぐに移動します。そのため、疼痛部位のみで介入の対象を絞るのは難しいです。そのため、部位が移動したとしても、その時に疼痛の程度(NRS、VASなど)を把握しておく必要があります。

疼痛部位が変わっても、疼痛の程度が減少していれば、ご本人の満足度は高いはずです。ここの定量化は必要ですね!

とかく、この方の状態を包括的に見ると、GHよりもSTへの介入を優先したほうが反応はよいかと思いますので、引き続き評価しつつ、介入部位を絞りながら、治療にあたってみて下さい^^

  • この返信は10ヶ月、 2週前に池田拓未が編集しました。