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2022年9月24日 11:00 PM
#5860

キーマスター
お世話になっております。
こういった拘縮が強い例では、長期的な介入が必要となるため、焦りが生じてしまうお気持ちは本当に分かります。少しでも早い回復に向けてアドバイスできればと思います。
▷内転制限の解釈
肩甲骨上方回旋位での内転が-30°であり、即時的に棘上筋前部線維のストレッチにより改善するということは、”短縮”という状態ではないことが予想されます。伸張性低下あるいは滑走不全といったところでしょうか。そのため、この部分はより可及的にストレッチを行うことで、改善が見込めると思います。
▷1st外旋制限について
以前より大幅に改善しており、現状の介入を継続して頂いて問題ないかと思います。
▷ROMのラグについて
他動可動域も以前より大幅に改善しており、これはシンプルに内転制限や外旋制限の改善によるものと思われます。ただし、自動可動域に変化がないため、腱板の筋力低下の影響が大きいと思います。その腱板の強化を図る上で、肩甲下筋上部線維の筋スパズムは阻害因子となってしまいますので、1st外旋制限改善の一環として継続したほうがいいです。
そこを留意した上で、現在検討されている腱板トレーニングは早めに取り入れたほうがよさそうです。このラグがその効果判定となると思います。また腱板を含めた肩関節周囲筋の協調性の獲得、運動恐怖心の改善、ボディイメージの改善を目的にサンディングや棒体操も追加してあげるとよいかもしれません。
是非、参考までに^^