返信先: TKAについて

ホーム Question&Answer 質問コーナー TKAについて 返信先: TKAについて

#6016
池田拓未
キーマスター

回答させて頂きます^^


①TKA後膝関節周囲の靭帯はあるのか、ないのか。
▷基本的に側副靭帯とACLは残存しています(最近ACLを切離する術式も出てきていますが、まだ稀だと思います)。またPCLは切離する例としない例がいます。インプラントにPS型というものが使用されればPCLも切離し、CR型であれば温存されているかと思います。


②TKA後の荷重時痛とはどのようなメカニズムで発生し疼痛の原因としてはどこが起因することがおおいのか。
▷これは多岐に渡るかと思いますが、膝OAで痛みの原因となりやすい半月板や軟骨下骨は人工関節に置き換わっているため術後の疼痛因子にはなりません。そのため、筋や残存靭帯、皮膚、脂肪、このあたりが主となるかと思います。


③圧痛部位がある靭帯や筋肉に対してどのような治療の選択が行われるのか。
▷これまた多岐に渡りますが、圧痛の原因が何によるものか?で判断する必要があります。例えば筋肉で圧痛があれば、筋スパズムが生じている可能性があるため、治療としてはリラクゼーション(筋の収縮・弛緩)を選択することが多いです。また靭帯の圧痛であれば、微細な損傷が生じている可能性があるため、その部位にメカニカルストレスが生じないように、周囲アライメントを整えたり、周囲筋の筋力強化を図ります。


④屈曲90°から70°まで伸展した際のひっかかり感の原因がわからず、疼痛はない状態です。
このひっかかりの原因はなにが考えられるか、疼痛がない場合も解決したほうが良いのか。
▷術後TKA部については診察にて確認されているかと思いますので、おそらくインプラントトラブルが起因したひっかかり感ではないと思います。引っかかり感がどのあたりで出現するかにもよりますが、外側であれば腸脛靭帯?前面であれば膝蓋下脂肪体?このあたりをまずは疑うかと思います。ここをさらに断定していくには、引っかかり感の部位と下腿を内旋させながら伸展するとどうか?下腿を外旋させながら伸展するとどうか?このあたりの情報を拾っていただけると良いかと思います。