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様々な意見があるとは思いますが、私はCHLが伸びる組織だと思っています。
烏口上腕靭帯は不規則で疎な線維で構成され、比較的豊富なIII型コラーゲンを含んでおり、柔軟性を示唆している¹⁾という報告があります。
実際に様々な書籍においてCHLのストレッチについての方法論が述べられているのはこういった背景からです。
位置関係的にもCHLは表層のほうですので、伸ばしやすい組織かなとは思っています(勿論単独で伸びているわけではありません)。
ただ、長期的な不動によって、拘縮肩が完成してしまうと、厳しいこともあります。烏口上腕靭帯や関節包に新生血管が完成され、線維芽細胞が増殖²⁾している可能性があるからです。こういったケースであれば伸びないと言われてもおかしくはないかなと思います。
またどういった内容の話だったかは分かりませんが、関節上腕靭帯が伸びる伸びない問題は自分も明確な答えは出ていませんが、こちらも一度拘縮してしまうと、厳しいと思います。ですので、以前お話していた関節モビライゼーションは比較的早期に拘縮予防として実施するというのが、今現在の自分の考えになります。
1)Arai R et al. The anatomy of the coracohumeral ligament and its relation to the subscapularis muscle. J Shoulder Elbow Surg. 2014 Oct;23(10):1575-81.
2)Bunker TD et al. The pathology of frozen shoulder. A Dupuytren-like disease. J Bone Joint Surg Br. 1995 Sep;77(5):677-83.
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この返信は7ヶ月、 2週前に
池田拓未が編集しました。