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#6265
池田拓未
キーマスター

介入お疲れさまでした!

質問❶
▷こちらの東北大の研究は対象数が少なく(23例)、CHLが内旋制限に関与するかはまだまだ研究段階かと思います。実際にCHLのストレッチ後に内旋制限が改善されたエコー像も見たことがありますが、必ずしも全例であてはまるわけではないと思います。ただそういうケースが存在するということを頭の片隅においといたほうが良いかと思います。

そのため、内旋制限がないからといってCHLが制限因子ではないと断定するのは、少し根拠が弱いです。これまでの傾向から鑑みると、本症例はCHLの制限が強いと考えます。


質問❷
▷これまでも外旋制限に着目されていたかと思うので、その方向性で問題ないかと思います。


質問❸
▷まず筋攣縮というのは、基本的に「圧痛、収縮時痛、伸張時痛」全ての所見がみられるので、考えにくいかと思います。やはり伸張性の低下が疑わしいです。

ひとつポイントとしては日常的にGHの内転が出ていないことが考えられます。どれだけ介入、セルフトレーニングによって内転制限が改善しようとも、1日中肩甲骨が下方回旋し、GH内転0°が出ていない状態で生活すると、戻ってしまう可能性が高いです。

そう考えると、即時的にGHの内転を出すのではなく、長期的に内転位を保てるような介入が必要となるかもしれません。


屈曲と外転可動域の改善度について
▷個人的な印象としては外旋可動域が改善すれば、屈曲も外転も徐々に改善していく印象にあります。どちらかが優先的に改善するといったことは感覚的にはあまりないです。介入時に大幅に外旋可動域が改善しているかと思うので、そのタイミングで屈曲や外転可動域も向上していれば、その効果があったという効果判定になるかと思います。