足部にとって足底腱膜の緊張が"命"
左足に注目しながら、動画をご覧下さい⇓
足をついたときも、蹴り出すときにも、常に足部アーチが保持されていることがお分かりになるかと思います。足部アーチが保持されていることで、足部への過剰な負荷が吸収され、さらには剛性を高めたまま蹴り出しへと進むことができます。いわゆる"トラス機構"や"ウインドラス機構"が機能している状態です(各用語については後述)。
実はこの2つの機構を作り上げているのが"足底腱膜"になります。足底腱膜が緊張することで、衝撃吸収や足部の剛性を高めるといったことを可能としています。
勿論、筋も補助的には作用していますが、主となるのは足底腱膜です。他にも足部には多くの靭帯が張り巡らされていますが、その中でも最も足底腱膜が活躍しています⇓
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足底腱膜の機能解剖
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遠位部で徐々に分かれて、各足趾の基節骨へと向かいます。またここに描かれているのは、足底腱膜の中でも中央線維束です。実は全てで3つの線維束が存在します。
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トラス機構とは?
トラス機構とは、荷重時における足部の衝撃吸収作用のことです。歩行時の立脚中期や走行時のミッドサポート期に活躍します。
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こうして足底腱膜が衝撃を吸収してくれてこそ、トラス機構が成り立ちます。
では、どのように足底腱膜が伸張されて、衝撃吸収に至るのか?
こちらの動画をご覧下さい⇓
このように立脚中期ではリスフラン関節が背屈します。この動画では、骨模型を徒手的に操作しているため、分かりづらいかもしれませんが、本来はここに全体重が乗るわけですので、もう少しの可動性は生じるかと思います。
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ウインドラス機構とは?
ウインドラス機構とは、足底腱膜の緊張増加によって足部の剛性を高め、推進期の力の伝達効率を高める作用のことです。
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リハで狙うべきポイントは?
ここまでの話をざっくりとまとめると、「足底腱膜のおかげでトラス機構やウインドラス機構が機能している」「ただこれには足底腱膜の緊張が絡んでおり、足底腱膜の緊張が保てるだけの環境作りが重要」ということです。
上述した範囲でいうと、
☑MTP関節の背屈可動域
☑下腿三頭筋の機能
この 2つ は欠かせません。
ただリハとして狙うべきポイントはまだまだあります。
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腓腹筋はこういう観点からもリハとして狙うべき意義がある筋だと言えます。
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参考書籍
・赤羽根良和.足部・足関節痛のリハビリテーション,羊土社,2020.