返信先: 膝のサポーターについて

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#1170
眞本匠
キーマスター

ご質問ありがとうございます。眞本です。
回答させていただきます。

【サポーター付け外しのタイミング】
サポーター脱着の明確な基準は無いと考えられます。ですが膝装具は継続率が低く、途中で辞めてしまう方が多いです。
個人的には、サポーターは装具よりは簡易で装着のしやすさがあるので、「小さい効果で長く使用する」イメージで考えています。

これが悪影響を及ぼし依存して[サポーター無しだと怖くて歩けない]といった心理状態にならないよう、1日のうちにつけない時間を作るか、階段や長距離歩行の時にだけ付ける。といった工夫を指導することをおすすめします。

【安心・痛みが減るメカニズム】
①安心感
これは、まず何より疼痛部位を保護しているというプラセボ効果があります。

その上で、締め付けによる固有受容器の刺激
により関節は安定化し、更に物理的にも安定化することも大きな要因と考えられます。

エビデンスで考察すると、変形性膝関節症の理学療法ガイドラインでは
・膝サポーターを着用している患者のバランススコアは,装具なしの患者より有意に改善した
・膝サポーターは,保温の目的よりはバランスの改善効果が主である。
と記載されています。

つまり、上記の間接安定化によりバランス能力が向上し、恐怖心が軽減→安心感に繋がると考えています。

②疼痛軽減
これもほぼ上記理由とあまり変わりません。

不安定性が理由で疼痛が出ていた場合はサポーターで軽減しますし、ゲートコントロール理論の視点から見ると、疼痛部位に触圧刺激が入ると疼痛閾値が上がります。

・膝サポーターは,膝関節痛を減少する可能性がある。と先述したガイドラインにも記載されており、効果がある症例もいるかと考えられますね。