返信先: 膝伸展制限について

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#1266
眞本匠
キーマスター

回答させていただきます。
まず単純な理由ですが外せないのは、筋力の問題ですね。

荷重下での膝伸展筋は、大腿四頭筋だけでなくハムストリングスの「股関節伸展に伴う膝伸展作用」があるので、どちらかに弱化があるとこの問題が生じる可能性があります。

よって、筋力発揮の問題かを評価するには
免荷で筋の需要を減らしてみます。
例えば平行棒で上肢を使い、下肢への負荷を軽減させます。

これで膝伸展可動域が臥位より制限されれば筋力発揮が問題ですし、変わらないのであれば筋力発揮以外の問題です。
筋力発揮が問題であれば、動作特異的な筋力トレーニングが適応ですね。

では筋力発揮以外の問題とは何か?
【動作時筋緊張及び麻痺による放散反応】
が考えられます。
これを評価するには、上肢や対側下肢に強めの筋収縮を入れたり、不安定な環境に置くことでハムストリングスの緊張が高まるかを触診します。

これが原因であれば改善は容易でありませんが、頻回の荷重で筋緊張は落ちやすいので、アプローチとして取り入れると良いかもしれません。個人的な臨床では結構効果的です。

ここまでの内容を踏まえ、もう一つおススメしたいアプローチ方法は、「荷重下でのストレッチング」です。
荷重位の方が負荷の大きいストレッチをかけることができるため、ハムの伸張感が得られているか問診し、持続伸張をお勧めします。
正直、臥位でのストレッチやマッサージよりも強度が高いためか、効果が出やすい印象です。