返信先: 脊柱管狭窄症と梨状筋症候群の鑑別について

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#1486
池田拓未
キーマスター

回答させて頂きます^^

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質問①
脊柱管狭窄症、梨状筋症候群共にあるのかなと現在思っているのですが、評価として他にも診るべきポイントを教えていたたきたいです。

まずは画像所見の確認が必須です。MRIがあれば狭窄部位を断定しやすいかと思いますが、MRIがなくともX線から椎間の狭小化を確認し、狭窄部位を断定、そして同レベルでの神経根症状が出ているのか、筋力、深部腱反射、感覚を確認し、まずは狭窄症について明らかにする必要があると思います。

また、梨状筋症候群に関しては、Freibergテスト以外にも股関節内旋位でのSLRテストやPaceテストというものがありますので、より信憑性を高めるためには実施しておくべきテストになります。
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質問②
また、勝手な印象になるのですが梨状筋症候群がある場合動作時に常時疼痛が出るものだと思っていたのですが、長時間の活動で出現する場合もあるのでしょうか?

個人的な臨床経験上は”常時ではない”印象です。あくまで私も主観的な印象にはなりますが....
梨状筋は腰椎の過前彎や骨盤の過前傾があると、走行が上方化して、立脚期で骨盤の安定性を負担しています。
ですので、腰椎後彎や骨盤後傾のコントロールが上手く行える人は痛みを逃がせている印象にあります。
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質問③
アプローチとして、
大腿前面のストレッチ、レッグレイズを実施したあとに腰背部の筋緊張は軽減みられました。
しかし、このままのアプローチで長時間歩行時の疼痛軽減に繋がるか分かりません。
先生方でしたらどのようにアプローチしていきますでしょうか?

上述したように狭窄症にしろ、梨状筋症候群にしろ腰椎の過前彎や骨盤の過前傾を修正することがポイントとなります。
そのため、まずtakaさんのおっしゃるように大腿前面のストレッチによって腰椎〜骨盤の中間位保持の獲得を目指します。
ただストレッチのみでは8000歩という負荷量に耐えられないことが容易に想像できるため、体幹筋の筋力強化は必須かなと思います。
現在実施されているレッグレイズは腹直筋が入ってしまうようなトレーニングになりますので、個人的にはあまり使用していません。
どちらかというと、ドローインやブレーシングを実施し、ローカル筋を賦活したのちに、デッドバグなどで遠心的な収縮下でも体幹筋が使えるように難易度を上げながら体幹筋トレーニングを実施していくと良いかと考えています!