ホーム › Question&Answer › 質問コーナー › 円背と声かけについて › 返信先: 円背と声かけについて
2021年11月12日 4:39 PM
#1490

キーマスター
回答させて頂きます^^
よく臨床で遭遇する場面ですね。
まず私の考えとしては「多職種(病態の理解が乏しい人)が背筋を伸ばすよう指導するのはリスクが大きすぎるので、注意喚起したほうが良い、あるいは全職種で病態を理解する必要がある」というのが結論です。
器質的な問題がなく、円背となっている場合(体幹、下肢筋力低下)は背筋を伸ばせという指示は筋力強化のためには正しいと思います。ただ医療現場においては何かしらの器質的な問題が原因で二次的に円背となってしまっていることが多いと思います(例:腰部脊柱管狭窄症、変形性膝関節症etc...)。
こういった場合に無理に背筋を伸ばしてしまうと、むしろ疼痛を助長してしまったり、重心コントロールが上手くいかず転倒につながってしまう可能性があります。患者さん、医療者(病態の理解が乏しい人)ともに、そのあたりのリスクを理解せずに、円背を修正してしまうのは非常に危険です。
私が以前に勤めていた入院病棟では、全職種での連携がとりやすい環境でしたので、そのあたりの指導方法なども共有しておりました。ただそういった環境下にない場合でもこういった環境、関係を構築し、患者さんの状態を共有するべきだと思います。