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#1633
眞本匠
キーマスター

回答させて頂きます。
梨状筋緊張亢進+圧痛あり+股関節90°屈曲位制限
この理学所見からすると、まず梨状筋の筋スパズムがやはり疑われます。

更に、肥満体系であること&立位で症状増悪という点でも梨状筋過負荷が疑われます。

肥満体形だと腹部の脂肪が影響し腰椎前弯が強制され、骨盤前傾へと連鎖します。
これにより梨状筋の走行が「頚部軸に沿った求心位にする筋」から「骨盤の安定化を担う筋」といったより強い負荷がかかる作用に変化してしまいます。※骨盤前傾により仙骨が停止
部の大転子に対して上方に位置するので、中殿筋様の走行になります。

勿論この作用は抗重力位で著明となりますので、立位で症状が増悪すると考えられます。

だいちゃんさんの患者様の場合、肥満体形・骨盤前傾位・立位で症状悪化なので、やはり梨状筋スパズムが疼痛の原因だと考えられます。

【補足】
更に、仙腸関節障害や椎間関節障害があると梨状筋症候群を合併しやすい。(1)とされています。

よって、補足評価としては仙腸関節テスト(フライバーグやゲンスレンテスト)や梨状筋緊張を疑うpaceテストを。
運動療法としては、梨状筋緊張を低下させるための方法(股関節内外旋のリラクセーションや等尺性収集後の弛緩(PIR))等であれば効果的かと考えられます。
また、梨状筋への対応はあくまで対症療法なので、骨盤前傾からの連鎖を改善させるために体重減少の指導、梨状筋の過負荷を避けるために他外旋筋や中殿筋や小殿筋の強化が必要かと思われます。

(1) 中宿信哉ほか:梨状筋症候群の理学所見よりみた発症タイプ分類と運動療法成績.整形外科リハビリテーション学会誌10:58-63.2007.