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#1927
眞本匠
キーマスター

回答させていただきます。

腸骨左右差の大きさについての報告は、私のリサーチの限りでは見つけられませんでした。
ただ、腸骨ではなく[骨盤]としての形態的特徴に着目し、そこから腸骨のサイズに言及した報告はありました。

青年期の女子学生286名の骨盤外計測についてまとめた報告です。

この研究では、
棘間径
稜間径
恥骨弓角
仙骨の扁平or彎曲
などを計測しています。

そして、骨盤形態を示す計測値には個人差があると報告されています。詳細は原著より↓
https://www.teikyo-jc.ac.jp/app/wp-content/uploads/2018/08/journal2018_105-114.pdf

そして、これらの数値を元に筆者は【本文中には狭骨盤を疑う人の骨盤の特徴は腸骨翼が小さいといえる。】と言及しています。

腸骨翼には殿筋が付着する「殿筋線」がありますので、これは殿筋の筋力発揮に対してマイナスに働くといえます。
筋力発揮とは、[神経性要素+筋断面積]と模式的に考えられます。そのため、一方の断面積の減少は出力発揮に繋がると考えられます。

改善に関しては、筋力トレーニングの考え方と実際の方法次第で十分狙えるかと思います。

まず、骨の形態[腸骨翼]を大きくすることはもちろん不可能なため、「筋付着の範囲を広げる」ことは困難です。

ですが、
[神経性要素+筋断面積]の前者である神経要素の改善と、付着している範囲の「断面積」を改善させることは可逆的です。

よって、動作特異的な課題により、運動単位の同期化や発射頻度の増加を図り[神経性要素]、筋肥立目的でのレジスタンストレーニングを狙います。

これにより、神経要素と筋断面積の増加により、出力発揮を目指します^ ^