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2022年1月19日 8:59 PM
#2227

キーマスター
回答させていただきます。
まず、普遍的な骨の形態変化の話ですが、
【骨の弯曲は受ける応力を反映しており、応力を逃す方向に骨は変形する。】
と言われています。
例えば大腿骨が外弯(骨幹部が)している症例は、膝関節の「内側」に応力を受けており、それを逃すために外弯した生理的反応ということです。
よって、骨の変形というのは、骨梁と同様にメカニカルストレスによって生じた結果というわけです。
前置きが長くなりましたが、明らかな変形がある場合は以上を踏まえて【徒手では治らない】と判断し、装具や足底板、筋力強化といった手段が主になると考えられます。
つまり、【構造的に変形してしまった骨は徒手で改善出来ない可能性が非常に高い】と考えるのが結論です。
ただkengoさんが仰るように、下腿の回旋を修正することで、変化が見られるのであれば改善は見込めると思います。
ちなみに拘縮も不可逆的なものなので、
骨変形+拘縮の二つが揃うと、いよいよ生活指導や装具療法の出番と考えます。
私の臨床でも、
巨視的なアライメント不良
↓
即時的な改善が見込めるか、筋へのアプローチ
↓
改善が見込めない
↓
レントゲン確認し構造的異常、もしくは関節裂隙等の関節異常がある
↓
生活指導、装具療法
としています。もちろん運動療法の継続は行います。
https://www.jstage.jst.go.jp/article/nishiseisai/66/2/66_262/_pdf
膝周囲の変形については、上記リンク先もご覧ください。