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2022年3月1日 9:59 PM
#2706

キーマスター
回答させて頂きます^^
本症例情報とこれまでのアプローチを加味した上で、”骨頭の前方変位”が2nd外旋時痛を誘発していると考えます。
まず上腕骨頭の動態として2nd外旋時は骨頭が前方変位します。この際、正常位置から前方へ変位した状態から2nd外旋を実施すると、正常の変位量よりもさらに押し出され、前方組織が圧迫されている可能性があります。疼痛部位が明確化すればさらにヒントとなります。
こう考えると、フォーカスするべきは骨頭の前方変位を改善すべく、後方の組織のゆとりを作ることです。ですので、追記されているようなアプローチは有効かと思います。後方組織のリリース(ストレッチ?リラクゼーション?)のみで効果が出るのであれば、いかにセルフケアとして実施して頂けるかが非常に重要です。
ポイントとしては筋性の制限であれば、単体のリリースで十分かと思いますが、関節包靱帯の制限であれば、”伸ばす”というイメージでは改善しないことが多いです。どちらかというと”筋と一緒に動かす”というイメージをもっておくとよいかと思います。例えば、小円筋は後方関節包と付着をもつとされています。ですので、後方関節包のタイトネスが疑われる場合は、小円筋を収縮(3rd外旋)をエクササイズに取り入れるとより効果的な印象です。
また1つ考え方として「2nd外旋=前下方」という印象が強いですが、それはあくまで可動域の制限因子を見抜くためのヒントです。本症例は2nd外旋90°獲得できており、前下方組織と今回の痛みを結びつけることは難しいと考えます^^