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回答させていただきます。
温浴の効果は、腰痛、肩痛の原因次第なところはあります^ ^
まず、腰痛ガイドラインでは、温熱療法は推奨度2.エビデンスレベルCとされています。
また、急性及び亜急性期の温熱療法は効果的どのエビデンスがあると記載されています。
↓ガイドラインp45〜49
https://minds.jcqhc.or.jp/docs/gl_pdf/G0001110/4/Low_back_pain.pdf
よって、温熱療法=腰痛に効果なしでは無く、発症時期や原因によっては効果があるかも?と考えられますね。
ですが、これだけだと温熱療法の作用機序が不明なので、どんな原因での腰痛に効果的か分かりません。以下に具体的な作用機序を示します^ ^
【温浴40℃】
軟部組織の伸張性改善
↓↓
一般的な軟部組織の硬さが原因となる非特異的腰痛と考えられる患者には、40℃程度の温浴は効果的かもしれません。ただ、この温度であれば交感神経が優位となる可能性があるので、心不全などの既往歴がある場合は注意が必要です。温浴前後で筋の硬さや、動きやすさを評価することを推奨します。
臨床上、この温度付近での温浴後に運動療法をすると動きの質の改善が起きやすいので、そこからの腰痛予防の運動療法の受け入れもしやすい印象です。
【微温温浴37℃】
リラクセーション効果
↓↓
この温度であれば、温度による自律神経の変化は比較的少ないです。ただ、リラクセーション効果はあるため、副交感神経優位となる化膿性は高いですね。また、不感温度と比べると温度も高いため、軟部組織への効果も見込めるかもしれません。
特にこの温度であれば、デメリットは少ないですが、軟部組織の伸展性が低下している患者であれば、効果は少ないかもしれません。
【不感温浴34℃ 】
副交感神経優位
↓↓
この温度での入浴はあまりないとは思います。副交感神経優位となり、鎮痛する可能性はありますが、軟部組織の伸展性改善は考えにくいですね。よって、
この温度は、なんと言ってもデメリットがほぼ無いのがメリットです。ですが、軟部組織の伸展性が低下している患者であれば、効果はかなり見込みにくいですね。