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#511
池田拓未
キーマスター

ご質問ありがとうございます!

個人的な意見にはなりますが、ランニングによって肩関節周囲炎による痛みを訴える症例は今までに経験したことがありません。ただランニング時の不良フォーム(頭部前方変位や肩甲帯過挙上)によって頸部〜肩甲帯部を構成するアウターマッスルが過緊張となり、インナーマッスルとの筋バランスが崩れた結果、肩関節周囲炎が生じるということは考えられます。

またランニング時は肘の曲げ方によってピッチをとっているとされており、肘を深く屈曲して腕を短く使うと、早いピッチを作るのに有利です。一方で、肘を伸ばして腕を長く使うと、ピッチは遅くなります。本来、腕を振る際には極力脱力位が理想ではありますが、早いピッチで走る場合、肘が深屈曲位となり、肘屈筋群の過緊張が生じることは考えられます(※上腕二頭筋長頭腱炎までは発展しないレベルかなと)。

これらのことを踏まえ、立位〜走行時のマルアライメント修正(重心線に近づける)やランニング前後での頸部〜肩甲帯構成筋、肘屈筋群のリラクゼーションをエクササイズとして取り入れてみると良いかもしれません。

加えて肩関節周囲炎の病期が炎症期であれば、ランニングのみならず自発痛も出現している可能性がありますので、炎症沈静化のために安静の徹底が重要かなと思います。

少しでも参考になっていれば幸いです^^