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2021年9月26日 10:22 PM
#821

キーマスター
お待たせ致しました。回答させていただきます。
患者様に対しての説明というわけですね^_^
筋力低下のメカニズムをどこまで深掘りするかという話にもなってきますが、
今回は「同年代の方との比較」と「活動量」に着目したいと思います。
「同年代の方との比較」
患者様の筋力で数値化したもの(握力やcs-30等)があれば、それを同年代の方の平均値と比較し、現状を理解していただくと望ましいかと思います。
筋力低下のメカニズムについては、「加齢と活動量低下による悪循環」を例にすると分かりやすいかと考えます。
↓
定期的な筋トレをしていない成人は、30〜40歳にかけて年間200g、50歳以上で年間400gの筋量が減少します。
この筋量低下は、もちろん加齢に伴い増加してきますので、日頃の活動量まで低下することはごく自然に生じてしまいがちです。
こうなれば、サルコペニア肥満とも言われるように、筋肉内に脂肪が蓄積する恐れもあります。この病態は、糖尿病や脂質代謝の異常を惹起します。
そして段々と筋力低下が進み、定期的な筋トレでは完全な回復が出来ないレベルにもなり得ます。
この流れをそのまま伝えてしまうと、少しショッキングで大袈裟にも聞こえてしまうので、その辺りは言葉を変えてお伝えください^_^笑
とかく、筋力低下=萎縮とするならば、その要因としては
①加齢
②不活動
③非荷重
④低栄養
⑤ホルモン異常
⑥その他疾患(心不全でのカヘキシー等)
これらが代表的なので、目の前の患者様がどの要因が当てはまっているかを評価し、是正可能な②.③.④の部分を中心に説明し介入まですれば望ましいかと考えます。